2018年2月23日金曜日

プレミアムフライデーという欺瞞。o(^-^)o

いつもありがとうございます。林雄介です。(*^_^*)

なぜ、政財界人は、賃金格差、所得格差が拡大しているのに、プレミアムフライデーで消費が増えると考えるのか疑問しかありません。

私の本の読者は、社会的には中流層が多いと思いますが、下流層はプレミアムフライデーに消費するお金がないとして、中流層が消費する条件は、「長期的安定の保障」があることです。

そうすると、将来不安が払拭できなければ、頭がいい中流層は消費を増やしません。

逆に下流層の方が、消費するんですよ。

今、大企業や公務員でも、将来的に、病気になったり、介護や年金貰えないだろうという社会不安があるから、お金を無駄に使わないはずなんです。

日本は、もともと、戦争をやって、国債をチャラにしたり、インフレを起こしたので、政府信用が低く、貯蓄性向が高い傾向にありました。そこで、1960年代に年金、健康保険を整備して、そこそこ消費するようになったのです。

日本人は、蟻とキリギリスの蟻が多く、無駄遣いしないんですよ。

格差が拡大した場合、「所得が安定している社会階層も、下流層になるリスクを考え、貯蓄性向を高めますから、消費が減るんです。」

どんな金持ちでも、衣食住の絶対量は変わらないですし、一定の金額を所得が越えると消費性向が下がるので、中流階級を増やした方が消費が拡大しますよ。

牛丼屋に、ソフトバンクの無料クーポンかもしれませんが、スマホを持った人の行列ができていた。カップルもいた。

ローマの「パンと見せ物」ですよ。資本家が無料クーポンというパンをばらまいている。

無料じゃないんですよ。本来、労働者に還元されるべき、資本家の搾取分をばらまいているのが、無料という制度ですよ。
お金を支払うことで、自由を手に入れた市民が、無料クーポンになれることで、資本家の搾取対象になるんですよ。

政治学者のダニエル・ベルは、資本主義と民主主義は両立できないから、資本主義は崩壊すると主張してきましたが、資本家が無料でパンと見せ物を提供することで、共和制ローマが、帝政ローマになったように、「自由を奪われている」のです。

市民がお金を支払うことが自由を得る唯一の手段なんですよ。プロテスタントのマルティン・ルターですら、大貴族のスポンサーに守られて活動したのです。

市民が自由であるために、私は薄利多売の本を売っているのです。私の経済保障だけを考えるなら、ルターや昔の思想家のように金持ちのスポンサーの庇護を受けた方がいいのです。しかし、それは市民社会の崩壊を意味するから、市民が買える本を売ることで、市民に自由を売っているのです。

市民自身が、自由を手放しているようにしか思えない。なぜ、歴史を学べば、誰でも理解できるようなことを学べないのか?疑問しかありません。

林雄介with,you。